知っておきたい毛髪のサイエンス(基本編①)
BLOG 2016年4月19日
髪にツヤとなめらかさを演出する ヘアカラーの秘密
パサついてダメージが気になる髪もヘアサロンでカラーリングをすると、髪の発色はもちろん、ツヤツヤとして手触りもよくなっているように感じませんか? プロがブローで仕上げたからというだけでなく、実はカラーリング自体にも髪にツヤと手触りをよくする要因があります。今回はヘアカラーの知られざるトリートメント効果について紹介しましょう。
カラーリングで髪にツヤがでる理由
そもそも髪の“ツヤ”は、髪に光が反射することで生まれます。そして、髪の状態により見え方が変わってきます。毛髪に光が当たると、毛髪表面(キューティクル)で反射する光と毛髪内部(コルテックス)まで透過して反射する光の2種類の光が発生します。この2つが合わさった光の反射が“ツヤ”として認識されます。ヘアカラーをして月日が経過した髪(既染毛)は、毛髪表面だけでなく、毛髪内部のダメージも目立ってきます。そのため、毛髪表面と毛髪内部で光が分散され乱反射してしまうので、くすんで見えてツヤを感じにくくなります。ただ、ヘアカラー剤には毛髪補修成分としてキューティクルやコルテックスのダメージを補修する成分が配合されています。そのため、毛髪の表面や内部が補修されて、乱反射から正反射に変わり、ツヤ感を感じます。また、ヘアカラーをしていない根元の新生毛は、ダメージがあっても少ないので正反射を起こしますが、毛髪が黒いため、光が吸収されてしまいツヤを感じにくくなります。サロンのヘアカラー施術では、既染部分のダメージ具合や新生毛のリタッチ部分などカラー剤を塗り分けて、均一な発色の美しいツヤ髪を叶えてくれます。
<参考>きほんの毛髪科学/(株)女性モード社 刊